夏休み恒例富士登山
(UPDATE 1998/9/5)

太田家の第6回富士登山の記録(5時間を切ったぞ!)

8月だよ!全員集合
 いやあエルニーニョの影響かセルジオ越後の影響か、梅雨明けも遅い上、明けた後もジメジメシトシトと天候不順な妙な夏でした。8/7〜10の間、この天候不順な空の下、富士サファリパークのキャンプ場に僕はいました。このキャンプ場に昼夜兼用天体望遠鏡を固定して富士山頂を見ていたのですが、見えるもんですねえ、測候所に登っていく人影がちゃんと捕らえられるのですよ。「みんな登ってるなあ、ウチらも行きたいなあ」と思いながら天候と家族のスケジュールの不一致を嘆いておりました。
 8/18、納品に追われていた仕事のスケジュール変更が入り、なんとか1日休めそうになったので、富士吉田市のHPで天候の確認(西の風、霧のち時々雨)。19日の決行を家族に通達。各員登頂準備体制に突入。
19:00に仕事を無理矢理切り上げ、武蔵野の自宅へ。
(会社のみんなには「雨だったら明日も仕事に出るから…」と遺言を残しつつ)
20:00 帰宅、子供たちは既に就寝。カミサンが眠れないといいながら準備の荷物の中で横臥している。「寝れ、寝れ」といいながら一人晩飯を食べる。0:00出発の2:00から登山開始で行こうと計画を企てる。反町君のGTOを見ながら荷物の確認をなんかして、麦茶を水筒に移していると既に23:00になっている。みんな起き出して来て、各自それなりに準備して0:05、愛車のレオーネツーリングワゴンに各員搭乗。
一路富士山へ。この時点で富士宮口にするか須走り口にするかまだ悩んでいたが今回は準備不足という事で通いなれた富士宮口に行くことに決定。しかし駐車場が気になる(路上は覚悟しないとなあ…)
1:40
御殿場着、なんか最近、御殿場インター変わったよねえと思いつつ富士山スカイラインへ向う。いつもより随分と早く濃霧につつまれる。今夜は雲がえらく下まで垂れ込んでいる模様。視界3mという感じ、4合目まで行けば霧も晴れるだろうと楽観しながらブイブイと登る。2合目で雲は出たがまだ上に別の雲がいる。
2:35
富士宮口5合目駐車場へ到着。いやあ天候のせいか思いの他空いていて、NO.105の駐車スペースを無事確保。と思いきや突然のどしゃ降り。
本日の計画中止を副隊長(カミさん)と決定し、「明るくなってから帰ろう」と言葉を交わして就寝。
5:00
朝もやの中、一人起床(正確には起シート)。今日は次男の誕生日でもあるし、やっぱり登りたい。様子を見に登山口まで行ってみる。
午前中はもちそうな気配を感じる。車に戻って、起き始めたみんなに「どーする?」と声をかける。副隊長は予想外に乗り気。隊員2名はどーでもよさそうな返事。イケイケで隊長は6:00出発を通達。
朝食のおにぎりを食した後、装備を整え、休憩所脇のトイレで用を足して…
6:00
登山開始。
雨がいつ降ってもおかしくないのでポンチョを被って行くことにする。
6:25
新6合(雲海荘、宝永山荘2500m)着、なんとか天気はもっている。
関西から来た女性2人連れも伴っての登山となる。なんか僕らのペースに合うらしい。
半袖YシャツにGパンのお兄ちゃんが空身で登って行く、天候が悪くなるとあの格好だとキツイぞう!(このお兄ちゃんは後で再登場します。)
6:42
6合(2600m)着
女性2人も一緒に新7合へ向う。
7:16
新7合(2800m)着
風が強く、ポンチョに風が入ってきて子供たちは風船のように丸くなっている。
背中には中身は半分くらいだが東小学校の大きなリュックも背負っているので、下山のおじいさんが「エライのう」(大変だの意と思う)と言って行く。
なるほど、風の抵抗も大変だが、物凄い荷物を持っているようにも見える。
実際、彼らの足も昨年のように前に出ていない。
8:05
7合(3030m)着
ここまで2時間と5分、予定時間を5分オーバーしただけなのに驚く。
しかし、風はますます強くなり。外で休んでいるとあっと言う間に体が冷えて行く。
雲は現れては消えの繰り返しだが、晴れると頂上までよく見える。
夜間登山が多かったので、小屋が見えるのになかなか手が届かないもどかしさを久しぶりに味わう。
8:42
8合目(3200m)着
15分ほど大休止をとって出発。女性2人連れも相変わらず一緒に着いてくる。
小屋の裏手に大鳥居、ここからは山頂の富士浅間神社の境内だ。(でっかい境内である)この脇にお地蔵様がおり、例年ここには金剛杖に付いてくる鈴がドチャっと捨てられているが、今年は登山道の柵にはったロープにこの鈴が結び付けられ、折りからの強風にあおられシャンシャンと鳴り響いている。見た目も奇麗だし、誰がやり始めたのかいいアイディアだなあと感心する。(でもやっぱり誰かが片付けねばならないので持って帰るのが筋かもね)
9:33
9合目(万年雪山荘3400m)着
ありゃありゃ、雪渓がかけらも残っていないではないですか。
エルニーニョ、何てことするにーにょ。
なんてぼやいてますと、上からサンダル履きのお兄さんが下りてくる。
最近のサンダルなんでちゃんと踵を押さえてはいるのだけど、やっぱりサンダル。
「サンダルで大丈夫?」と聞くと「後悔してます!」とのお返事、このあと生爪剥がさないといいのですが、ホント無事下山できたのでしょうか…。
10:10
9合5勺(3550m)着
新6合で別れた半袖YシャツにGパンのお兄ちゃんが下りてくる。
無事、上まで行けた模様。聞くと決して空身ではなく、腰にコンビニの白い買い物袋を括り付けての登山だった模様で、Yシャツをめくって彼の荷物を見せてくれる。まだ、雨は降り出しておらず午前中は持ちそうだったので、新5合目まで特に寒い思いをしないで下山できたことでしょう。
子供達はそろそろ息がきつそうなので、小休止を多目に取って深呼吸を繰り返しさせる。
ペースが落ちた為、あと15分の頂上直下の所で、ずっと一緒に登ってきた女性2人連れと別れる。
10:55
山頂(浅間神社奥宮3715m)着
いやいや、5時間を切りましたねえ。立派、立派!
学校のでかいリュック背負って、強風の中、感心しました。
このページの読者であり、1998.8.8に須走り口から挑戦の伊藤恭子さんの登頂の証である赤いカプセル(この中に彼女の登山記録の一部が入っている)を子供たちと探し始める。
子供が伊藤さんが友人宛てに隠した緑のカプセルを発見する。外から見ると○○様へという手紙が入っており、やはり僕宛てのカプセルではない。とその時、副隊長が「あった〜」の声!おお、赤いカプセルではないか!見れば確かに「太田さん」などと書いてある紙が入っているではないか。5時間歩き続けたその先に隠されていたドラゴンボール。いやあ、電子メールでしか会話したことがない伊藤さんと置き手紙でのやりとり。癖になりそうです。(緑のカプセルは元の場所へ戻しましたので、見つけてしまった人はそのままにしましょう)
そんなこんなで楽しんだ後、お弁当に持ってきたおにぎりは朝食べてしまったので、めずらしく山頂休憩所「富士館」で昼食をとることにする。
この6年間、富士山で使ったお金は金剛杖と焼き印だけだったので、初の大出費である。ところが値段を見ると、みそラーメンが800円とあるではないか。おおなんたる安さ、下界でも800円以上取るところもあるぞおと鼻息を荒くしていると出てきたのは「札幌一番みそラーメン」+シナチク+魚肉ソーセージ切り身のそれなりラーメン。
なるほど、これが安さの秘訣かと妙に納得できたりできなかったり。これで作っているのが中華の鉄人、陳健一だとまたおお安い!と思えたりするものなのでしょう。
登りで同行した女性2人連れが「お先に〜」と下山して行く。
12:40
恒例の残暑見舞いを出しに山頂郵便局へ寄ってから、天候も悪化する一方なので、下山開始。
13:04  9合5勺到着
13:25  9合到着
14:00  8合到着
14:28  7合到着
14:55  新7合到着
 ここで例の女性2人連れの1人と出会う。
聞くともう1人は奈良から1人で来た少年と遅れて下りてくると言う。(どうも、僕は気が付かずに追い越してきたようだ。)
10分ほど待っているともう1人の女性と小さな少年が下りてきた。
Fuji-1998 <これが奈良から来た小学6年生、老田龍海くん
彼は今回の富士登山計画をほとんど1人でたて、富士宮で1泊、山小屋でも1泊して下山の途中だと言う。サンダル履きのお兄さんやYシャツ空身のお兄ちゃんより驚いた。体は小さいけど、流石にしっかりしている。写真を撮らせてもらったので、「送ってあげるから住所を教えてくれる?」と聞くと名刺をくれた。あわてて、僕も1枚だけ持っていた名刺を渡し小学生との初の名刺交換となる。
僕のページは子連れの富士登山者の為のものですが、小学6年生の子供が1人で来ているというのもその1つの情報でしょう。
ちなみに我が家の長男も小学6年生ですが、「君にできるか?」と聞いたところ首をぶるんぶるんと振ってました。(もちろん横に、ハハハ)
もっとも、僕にしても彼が行きたがったところで、彼の判断力から推し量って、許可しなかったとは思いますが…
15:25  6合目到着
15:38  新6合到着
15:53  5合目到着
重くなってきた荷物と強風にあって、子供たちは少々お疲れ、次男が「こんど、風が強かったら中止にしようね」とポツリと言っていた。
いつまで、みんなでこれるのかなあ…
そう、このページの存続の問題もあるんだなあやっぱり
ってことで、今回の報告を終わります。
そうそう、何故か今回は翌日、筋肉痛が残ることもなく駅の階段をホイホイ降りれました??

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