第34回青梅マラソン 回想(快走)録(UPDATE:2000/3/4)
runner
まあ物には話の順序があるので、まだお読みでない方は31回からお読み下さい。

ボストンマラソンと青梅マラソン
「発表会にて」
 この日は子供たちの学校の発表会(まあよくわからんでしょうが聞き流してね)
今年の4月、この学校の関係でボストンに行くことになってるのですが、丁度ボストンマラソンと日程が一致しておりまして、それを知ってる仲間の親父連中が「明日は練習として、ボストンを本番にしなよ」と簡単に言う。
今年は夏場の練習不足の影響でどうにもスピードが上がらず、青梅の関門も心配している僕にそういうことをいう親父どもは、30kmが42.195kmがいかに長いかをよく分かってない。
昨年の3月の荒川市民マラソン(42.195km)は楽しかったけど、やはりフルマラソンには豊富な練習量が必要であることを痛切に感じさせた。
まあ、僕も1度はボストンマラソンには出たいと思ってるし、考えないでもなかったのだけど、なんかのついでという感じで出られるほど優秀なランナーではないのである。
果たして、青梅を軽く流して、4月のボストンに照準を合わせるような日々は僕に訪れるのだろうか?でも、あと10年もたって子供たちが2人とも成人したころにはそんな日を迎えたい。
その時にはカミさんを連れて、ボストンに行きます。でもって、青梅に最初に出たときみたいに、きっとボストンマラソンの紹介のホームページを作りますよ!
その時まで、みなさん一緒に走ってましょうね!


相変わらずの体育館
「トイレにて」
トイレは体育館の中に2箇所、あと外の駐車場に仮設トイレが多数用意されてるんですけど、今年は外は雪が降ってるんで、やっぱり体育館内のトイレで済まそうという方が多いのです。で、ここには長い列ができるんですが、実は大概のところ長い列は「大」用でして、「小」用の方はそれほど並んでません。だから列に並ぶときは注意が必要です。
僕は列の確認をして、さして並びもせず「小」の用を足していたのですが、このとき後ろから「大」のドアに向かって「すいません、その中にRCチップ落ちてませんか?」という声が…
しばらくして、「大」の扉の中から「ここには見当たりません…」というお返事。
今年から青梅でもRCチップが導入されたわけですが、当然これ初めての方とかもいる訳なんですね。まあ、皆さんもくもくとシューズに装着してましたが、あれが簡単に落ちるとは思えませんよね。
きっとまだ装着前でポケットかなにかに入れてたんでしょうが、あの方はその後どうなったか…
「アクエリアスまで15分」
ごったがえしている体育館の一角で日本コカ・コーラさんが出店してるんですね、僕は今のうちに水分を補給しておこうと思って、荷物の中の財布から120円を抜くとこのコーナーまで人の波を泳ぎ、泳ぎ行って、「アクエリアスを下さい」と手を広げると、なんとそこにあるのは115円、あらら取り間違えたんだとまたまた人の波を泳いで5円玉と10円玉をトレードして帰ってきて、「はい、120円アクエリアス下さい」。この間、なんと15分。なんとも凄い人の数だ。売店のお兄さんに空き缶を渡すと「頑張って下さいね!」という暖かい声援。冷たいドリンクと暖かい心、さすが青梅じゃのう。
「奇跡の天気」
11:45、もうアップしとかないといけないよなあと、いやいや寒い外へ出てみると雪がやんでるではないか。いつもながら、参加者と青梅市民の念力の凄さに驚かされる。天気予報がなんじゃいというところか…
体を動かしているといつの間にか寒さは忘れている。みんなの熱気が空気温度を5度くらい上げてるんじゃなかろうか?
僕のゼッケンは8251なので、8201〜8400のプラカードのところへ行って、係りの方に出走の確認をしてもらうが、昨年より、きもち100mほど後ろに下がった気がする。
5分前になると、緩衝帯分のスペースが幾分とつまって前進するもやっぱり体育館より後方である。おまけに近くにスピーカがなくなり、スターターが聞こえなそうである。
「ピーピーピーピー」
予想通り、12:00を少し回って、列が動き始めたがRCチップはスタート地点までのロス時間を除いた時間を計測はしてくれるが、僕ら完走が目標のランナーにとっては制限時間が勝負なだけに、このスタートまでの5〜6分はなんとも恨めしい存在だ。ちなみに報知新聞によれば今回の最終ランナーは8分30秒後にスタート地点を通過とあったが、これを僕の走行速度に換算すると1.4kmというところか、なんとも大変な時間である。
スタート地点が近づいてくるとRCチップに反応して計測器が鳴らしているピーピーという音が聞こえてくる。このRCチップの構造を僕は知らないのだけど、あのゴム板の上を走る時はやはり気になる。速過ぎて計測できてなかったらどうしようとか…(大笑い)
「環境は選べるか?」
練習不足の影響か、やはりいつもより遅く走っているのがよく分かる。昨年はサッとすり抜けれた1km地点、大沼交差点のクランクで渋滞に巻き込まれる。おまけに体臭の強い方が近くにおられ、青梅の清涼な空気がそこだけ澱んでいる。
やはり遅いといいことはないものだ。1km通過までは頑張って前方の女性の列まで進むべきであったと後悔した。
その後も匂いに包まれているので、これは自分の体臭かしらと腕とか匂いを嗅いでみるけど、よくわからない。一般的にこの匂いの発生源たる場合に己はそれを自覚できるものであろうか?
熊野神社を超えると道幅も広くなるので、体臭と思われる匂いから逃げるように、コースを左端から右端に変えると幾分、気にならなくなる。(やっぱり僕じゃない)
「花嫁よ厚着をしておくれ」
へそまんではいつもながら、伊藤会の皆さんが和太鼓でドコドコの応援、セントフローリア教会でもいつものウェディングドレス姿のお姉さんたちが応援してくれている。最初の頃は場違いなこの姿にただ驚き喜んでいたが、場慣れしてきたこともあるせいか、「あの姿で応援は寒かろうなあ」とよけいなことを気にして、素直に喜べないまま通過する。ほんとに風邪などひかせては申し訳ないがランナーは皆、感謝しておりますよ。
石神前の坂を上ったところで右を列車が通過していく。応援に手を振ってこたえる。いつか走れなくなったら、ああやって応援しよう。
二俣尾先の下り坂では、以前渋滞にあったが、今回は特にその様子はない。これはいつもより遅いせいなのだろうか?道路中央のセンターポールにコーンを被せて、両側に分かれて走るように指示を受けるがランナーは左のレーンに多く走っていた。これは僕もそうだけど、もうトップ連中が右のレーンを向こうから帰ってくる空気を感じるからだろう。実際には、まだ大丈夫だから右のレーンを走らせてくれるのだけど、ランナーは敏感なものだ。
10km手前でトップとすれ違うわけだが、この沢井の山道で右のレーンから左のレーンに入ってこようとしたおじさんがセンターラインに埋め込まれている鋲につまずいて転倒した。集団で走っているとコース変更やスピードの調整は事故につながる。
やっぱり、二俣尾あたりでもう左側を走るようにしておくのがいいのかな。

「きり山のトイレ」
相変わらず、トイレを我慢できないランナー達は脇のいろんなところで用を足しているが、僕が1回目の出場のときトイレを借りたそば処「きり山」はお店の外にトイレを作っていた。
今年からでしょうか?僕の記事読んで、トイレを借りる人が増えたのだとしたらなんとも申し訳ないことであるが、こうした青梅の人々の心遣いが青梅マラソンを支えてるのでしょうね。
しかし、女性ランナーで脇で用を足してる人はいないのだから(あたりまえ?)、男性ランナー達ももう少しマナーを学んで欲しいものです。
タイムよりは環境を優先して青梅の道を汚さないようにしましょうよ。
「折り返しはトップのゴール」
折り返しに向かって川井の坂を上っていくと、僕たちの意思を奪い取ろうかという冷たい向かい風が吹き降ろしてくる。坂の上の電光掲示板は1:38になっている、もうトップはフィニッシュしている時間である。折り返しの大コーンを余裕の大回りして(ここも楽しようと小回りすると事故のもと)ターンしていくと坂を上ってきた師匠が「おう!」と声をかけてくる。昨年、回収バスに乗って、あれは乗るもんじゃないとつくづく語っていた師匠だが、あまり元気はない。
もうすでに徒歩で坂を上ってくるランナーもいる。
復路は差し入れが楽しみだが、往路でグロッキーになったランナーは楽しいことがないままリタイアすることになるのかと思うと本当にお気の毒様でしたとしかいいようがない。
「差し入れは楽し」
15kmの関門であめとチョコをもらうが、チョコだけ口に入れる。これは「きり山」の手前でお煎餅をくれるおばあさんに期待しているからだ。アメを口に入れたら煎餅が食えない、そんなことまで考えて走ってる奴はどれくらいいるのだろうか?
煎餅を頭に浮かべて走っていくと、やっぱりいつもの場所で(この家の方なんでしょうが)、お煎餅と氷砂糖を用意してくれていました。「いやあ、いつもこのお煎餅が楽しみで。」と言うと「そう、言ってもらえるとうれしいです。」と言ってくれるではありませんか。
このお煎餅は僕の青梅マラソンマップにも載ってますが、本当にいつも感謝しております。
お煎餅を食べ終わると早速アメを2ついっぺんに口に入れる。
この後、またアメを2つもらい常に、アメを常備して走るのが続く。
自分で言うのもなんだが、青梅を愛し感謝している僕としてはこのアメの袋も道に捨てたことはない、ゴミが溜まるとアメをくれる人とか、給水所の方々に渡していく。本当はゴミ袋を持って走るべきなんだろうが、僕は袋を持つとそこに差し入れがどんどん溜めてしまいそうで怖い。
ポカリスウェットともらい、バナナももらった。今回は皮が剥かれていたが小さいので一口で収まった。バナナは皮付きがベトつかなくていいのだが、剥いた皮を道に捨ててくランナーが多いのでこれを直さない限り、皮付きを望んではいけないように思う。
今回、初めてイチゴをもらった1つはへたを取ってあり、1つはヘタ付きだったが、これはやはりへたが付いてないのがありがたい。手袋の指先が赤く染まったのが印象的であった。
そしてポテトチップを1枚、「おお、めずらしいですねえ」とありがたく受け取る。
和太鼓の伊藤会の方々はずらりと並んでみかんの差し入れである。2つもらって口に入れる。
今回、オレンジジュースをくれた人がいたがこの入れ方がグッドアイディアで、紙コップの上をテープで止めて、蓋をした状態にしているのである。
立ち止まらないとコップからこぼれてしまうのが通常だが、このカップだと止めた端の隙間から飲むことができ、またこぼれづらいので、まあ走りながら持っていられる。
振り返って「これはいいアイディアですね!」と言ったら、「ええ!そうでしょ?」と笑って答えてくれました。青梅マラソンも進化しているけど、沿道の応援も進化しているんですね。
終盤、あと3kmというところでもらうレモンもありがたい。スライスを3枚もらって口に放り込む。
この後、パンの差し入れがあったが、時計をチェックすると食べてばっかりいらんない。
「パンどうですか?」という優しい言葉に決然と「ありがとう、いりません」と言いこの後はひたすらフィニッシュを目指す。かっこいい?(ぜんぜんかっこよくない)
「フィニッシュ」

この辺りまでくるともう僕を抜いていく元気のある人は少ない。
全体の中ではもう関門にひっかるかというなさけない時間帯だが、歩いてる人が多い中、走っていくのは幾分気持ちがいい。
ラスト1kmで一度ダッシュするが、300mくらいで力が抜けてきて(なさけない)、もう1度ラスト300mでダッシュをかけてフィニッシュ。
「戦士の休息」
着替えて出てくると、もうゴールは片付けられ、宴は終わっていた。
あれだけ差し入れをもらったのにも拘わらず、やっぱり何か食べたい。
バーミヤンに行くと人で一杯。「そうだローソンでカップ麺でも食べよう!」とひらめきローソンへ。
ここは空いていて、お湯もたっぷり!早速カップ麺を買ってお湯を入れる。
歩道の脇に座るところをみつけて、ラーメンをすすりながら駅へ向かう人見ている。
肩を落としてる人は完走できたのか、できなかったのか…
師匠が市役所前の最後の関門の目前できられたことを後から知るのであるがマラソンはやっぱり完走しなけれりゃいけない。
今回、完走できたことに感謝しながら汗で奪われた塩分を補うように汁をあおった。
「三鷹駅で」
三鷹の駅を降りると子供たちが走ってくる。
今回は雪だったので応援には来させなかったけど、ちゃんと応援しててくれたみたい。
さあ、来年も走るぞ。青梅のみなさん、僕はまた来ます!

その後
「報知から速報!」
 このページを通して知り合いになった報知のWeb担当者から「完走おめでとう」のメールが来て、当日の夕方18:00過ぎにはもう記録検索の部屋ができたことを知りました。
いつもながらの迅速な対応に青梅ランナーはみんな感謝してます。
また、後日届いた正式の記録証にはラップタイムもネットタイムも出てました。
のこのこと走って順位が上がっていく様子がよくわかりますね(笑)


一般30キロ 男子の部
記録証 −Your Results−   太田 秀昭  ナンバー 8251
タイム 3時間20分38秒 表彰順位 7225位
NET 3時間15分10秒    
10km通過 1時間07分06秒 10km通過順位 7770位
20km通過 2時間13分48秒 20km通過順位 7651位


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